技術書典6、無事終了しましたね!関わられたすべてのみなさんお疲れ様でした。
つぎの出展に備えて振り返りたいと思います。
本の内容についてはこちらにまとめています。
技術書典6で『Knativeの歩き方 KubernetesからServerlessを訪ねて』と既刊第2版を出展します #技術書典
手にとってくださった方はこちらのページで変更内容をお知らせしていくのでぜひ見てみてください。
早速修正がありますすいません…
『Knativeの歩き方 〜KubernetesからServerlessを訪ねて〜』の正誤表と増補改訂情報 #技術書典
謝辞
今回も単著と言いつつも妻に編集や表紙デザイン、サークルカット作成、入稿(本とダウンロードカード)をお願いしました。
初めてだらけの前回と比べると多少平和だった感はあるものの、4/8入稿に対して4/7の夜まで粘ってしまったので丁重に労わせていただく所存です。
執筆環境として、TechBoosterさんのTechBooster/ReVIEW-Template、@atsushienoさんのatsushieno/vscode-language-reviewを今回も活用させていただきました。ありがとうございます!!
振り返り
Good
テーマ
こちらでも書きましたが、Kubernetesをある程度理解しないと先に進めないKnativeをテーマにしたことは仕事にも大いに役立ちました。
Serverless Meetup Tokyo #11 で「入門 Knative 〜KubernetesとServerlessとの出会い〜」を話してきました #serverlesstokyo
さらに、サーバーレスと謳っているとはいえ最初は愛しのLambdaには程遠く感じたKnativeも、愛しのLambdaに感じる愛しさの根源を見つめ直し、それをKubenretesの利用者に届けたい気持ちを感じとれたことは今後の検証の方向付けになりました。
CloudNative Days Tokyoでも「Knativeで実現するKubernetes上のサーバーレスアーキテクチャ」というタイトルで発表させていただけることになったので進めていきます。
その検証の課程で『Knativeの歩き方 KubernetesからServerlessを訪ねて』をよりよくしていきます。
具体的にはつぎのような内容の章を追加します。
- Knativeのコンポーネントを組み合わせたユースケース
- Knativeを使ったプロダクトを利用することで「開発者にとってより機能・サービスのユーザーに対する価値向上」に集中できるか
- Knativeで作る俺たちのLambda
そして何より、普段の仕事で感じるような感じないような課題と自分の趣味の交点がこのあたりな気がするので楽しい!!楽しいよ!!!
わくわくする技術との出会いが何よりも大きな価値です。
って書いたら振り返りもう満足した。
BOOTH事前販売
技術書典5では本番後に販売を開始しましたが、今回は入稿日に販売を開始しました。
Knativeの歩き方 KubernetesからServerlessを訪ねて(PDF、ePubセット版) #技術書典
前回そうしなかったのは「本来紙本を買ってくれるはずの人が紙本でなくBOOTHに流れ、紙本が売れ残るのがこわかったから」です。
BOOTHで事前に買ってくださる方は当日参加できない事情がある(別の用事がある、興味があるが会場が遠い)方のような気がしたのと、紙本売れ残るリスクそんなに感じなくなりました。
ABテストできるわけではないので何とも言えないですが、収益が目的ではないので告知タイミングで欲しいと思ってくださった方が当日を待たずその場で手に取れる方が幸せだと思うので今後もそうします。
うれしい感想
いただいた感想が嬉し過ぎて本当に書いてよかったなぁと思いました。
前書きに始まるKnativeを僕が書く必然性(僕が書くのにふさわしいとかそういう意味ではない)や、それぞれのコンポーネントのサンプルの登場させ方、順番、組み合わせ方。
中身としてはREADMEを超えるものにはなりませんでしたが、話の流れとして自然になるようにする部分にはこだわりました。
そういう部分や愛情が伝わったのは嬉しいです。
そしてKnativeを一緒にわいわいやる仲間が増えていくのは財産です。
本のタイトル
お気に入りです。
Serverless meetupを諦めなかったこと
去年のServerless ConfはLTやってみたい!と思っていたものの、技術書典5の準備と重なったり、それを発表できる形に整理する方法も思いつかずただただ指をくわえて見ていました。
今回は3月頭という技術書典1ヶ月前のタイミングでのServerless Meetup登壇を1つのマイルストーンとし、自分の認識もブラッシュアップしながら進めることができました。
Serverless Meetup Tokyo #11 で「入門 Knative 〜KubernetesとServerlessとの出会い〜」を話してきました #serverlesstokyo
継続して取り組みたい大きなテーマがあるときはアウトプットの場が分断されずいい感じに繋がるので継続したいです。
最新バージョンへの追従を諦めなかったこと
入稿数日前に0.4系から0.5系へのアップデートがリリースされ、1つのコンポーネントのアーキテクチャが大きく変更されました。
進捗も逼迫していたので迷ったのですが、開発に勢いがありどうせすぐ情報が古くなるなら可能な限り新しいものを届けたいと思い追従することにしました。
もし古いままだと、本を読みきったと思ってもまた別途新バージョンをキャッチアップする必要が生じやや二度手間感が生じます。
それよりは早くユースケースに進んでわいわいして欲しい。結果期限ギリギリになり妻には迷惑をかけてしまったので丁重にry
CloudNativeコミュニティの方々との交流
事前にテーマの近い人が知れる(そういう風に配置していただける)ことで事前にTwitterでいろんな方と交流できたのもよかったです。当日を迎えるのが楽しみになる要素の1つでした。
CloudNativeコミュニティやその勉強会、Meetupでもぼっちにならない…!ありがとう!!!
謎の試み
何に1000円を支払っていただくのか
前回比ページ数が減った上で同じ値段なの気が引けると思っていたこともあったのですが、そう考えるのはやめました。
検証された最新技術が本当に必要最低限の分だけまとまっていて、安心して気軽に入門できるのも1つの価値です。
当日実際手にとってみて、「この分量で1,000円かよ」って思われるなら別にそれでいいなぁと。
ソフトウェアをコードの行数で値付けする・しないと似たような話かもしれません。
あと僕は一度買ってくださった方には増補改訂版(電子)を無料で配布しています。
目の前にある紙に1,000円払ってくれと言ってるわけでもありません。
「紙を渡して1,000円を受け取る」しか見ないのは悲しいし、本質から遠いです。
Challenge
うやむやにしていること
期限あるものに間にあわせるにあたり妥協している部分があります。
たとえば、詳細は割愛する形でリンクだけのっけているようなものを全部完全理解しているわけではないし、公式のREADMEに書いてる仕様の実装全部追ってるわけでもありません。
今後ユースケース中心に見ていくにあたり、それが楽しくて疎かになりそうだが理解する時間を確保すべきだなぁと思う部分は個別に整理するなり、Knative本に唐突にコラムとして追加するなりしたいです。
- Istio、Envoy、サービスメッシュ
- IstioとKnative Serving(、Eventing)の関係
- 実装としてのKnative
- Kubernetesで特に弱いService周りの仕様、基礎事項
- DNS、kube-dns
- L4/L7
- iptables
- Ingress
- kube-proxy
- パブリッククラウドのLB
- イベントドリブン、リアクティブなアーキテクチャ概論
- 分散システムのアーキテクチャ
無限に学ぶことがあって楽しいですね。
実装面は5月の後半に少しGoにフォーカスした内容で30分くらいお話しすることが決まりつつあるのでいい流れです。
OGP画像
圧倒的失敗。せっかく作った本を視覚的に伝えるチャンスなのにもったいない。
OGP画像に最適なサイズと、これらを使えばキャッシュクリアできる知見を得たのでよかったです。
過去に投稿した分も更新されます。再投稿してもいいし、再投稿しなくてもいい。
https://cards-dev.twitter.com/validator
https://developers.facebook.com/tools/debug/og/object/
こういう感じに整理するのすごく見やすくていいなぁと思いました。何を頒布しているかわかりやすい。
コミュニケーションパス
何かあったら@toshi0607まで!みたいなのわざわざメンションしてコミュニケーションすることもないのかな。結構頻繁に「Knative」でTwitter検索してるのでだいたい拾えている気もする。
と考えていたところこんなツイートが!
ハッシュタグでゆるくつぶやいていただけたら拾いますくらいの方が楽に感じたり、何か言葉を投げかけてくれる人がいるかもって思いました。
ハッシュタグ作りやすいタイトルだと便利、しかしハッシュタグに最適化したタイトルつける必要もないみたいな姿勢でいけたらと思います。
みんなその辺どうしてるんやろうと思ってBOOTHのぞいたら完璧な方がいらっしゃって感動しました。
りあクト! TypeScriptで始めるつらくないReact開発 第2版
ハッシュタグ検索結果のURL貼っておくの正しいっぽいし、それに限らず親切な作りになっていて勉強になります。
会いに行けるアイドルならぬ、タイムライン上にいる著者をたくさん生み出した技術書典。
気軽に絡んで技術もふもふわいわい盛り上がりたいものです。
新刊の部数
数字の整理は後からしますが、Knative本の方は100部刷って完売が14時過ぎでした。
一方Lambda本は既刊の第2版で50部刷ったものの完売が終了直前。
Lambda本はちょうどいい具合だったと思うのですが、Knative本は150部刷ったらその分頒布できたのかわからないし、毎回テーマも異なるのでなんとも言えないですね。
ただ言えるのは、紙本が当日残ってもそれを必要としてくれる人に届ける手段はいろいろあるので、ちょっと余るだろうなぁくらい刷ってみるのも試してみようと思います。
金銭面では紙よりも電子で買っていただける方がよいかもしれませんが、自分は技術書はほぼ紙でしか読まないし、読もうと思ってくださった人が読みやすい形で手にしていただけるのが一番です。
査読
事前に募集したものの、その時メンションしてくださった方にすぐ返せず、いざというタイミングで探したらメンションはなくなっていました。
興味持ってくださる方は大切にしつつ、ゆるぼで集めるのは厳しく感じます。
紙本になる前に読んで欲しいケースもなったあとに本でほしいケースもどちらもあるので、目的を明確にしてお願いする形にすることにしました。
Knativeの動向
Cloud NextでCloud Run(Knativeを利用したプロダクト)が出たのは追い風になったと思うのですが、その追い風や発表直前のアップデートは頑張れば読めたかもしれなです。
発表前にBOOTHで販売を開始していたのはすごくよかったと思います。一方でこの点考慮できていれば紙本もうちょっと刷ろうと思っていた可能性が高いです。
今後
このとおりです。振り返りの「テーマ」と「うやむやにしていること」あたりをいい感じにやっていきたいと思っています。
- Knativeのコンポーネントを組み合わせたユースケース
- Knativeを使ったプロダクトを利用することで「開発者にとってより機能・サービスのユーザーに対する価値向上」に集中できるか
- Knativeで作る俺たちのLambda
- Knativeの実装
- IstioとKnative Serving(、Eventing)の関係
- 分散システムのアーキテクチャとKnative
めっちゃ楽しそう。楽しそう…!!!
数字の整理
売上
- 本 + ダウンロードカード(PDF、ePub、MOBI): 1000円 × 100部(Knative) + 1000円 * 50部 = 150,000円
- ダウンロードカード: 1000円 × 16枚 = 16,000円
- BOOTH販売(PDF、ePub。MOBIは希望者に送付、Knative本を公開した4/8〜この記事を書いている4/20まで): 1000円 × 40部(Knative) + 1000円 × 11部(Lambda本) = 51,000円
-> 217,000円
きっとBOOTHはまだまだ伸びる…!BOOTHでのそう販売数は累計113部(Knative: 40部、Lambda: 73部)です。
かんたん後払いは 81/166(100 + 50 + 16)でした。半分くらい!
41/124で3割くらいだったので普及が進んでますね。あれだけ混んでても2、3件ちょっとアプリUI更新遅れたくらいで不自由をほぼ感じず、管理する側も便利でした!
原価
紙本印刷費(日光企画さん): 23,600円(Knative) + 21,890円(Lambda) = 45,490円
ダウンロードカード印刷費(プリスタさん): 1,700円(Knative)
技術書典参加費: 7,000円
-> 54,190円
Lambda分は前回とQRコード変えてないので残り分をそのまま利用、小物も追加なしです。
執筆関連の人の稼働という観点では、技術書典なくても検証するしまとめもするので皆無です。
表紙やダウンロードカード、サークルカットのデザインは妻がやってくれましたが、仕事として他の方に依頼するとけっこうかかる気がします。
大丈夫そう!
被チェック数
雑に貼ります。前回は最高127だったので前回よりは手にとっていただけそうな雰囲気はあるものの、当日ブースまでたどり着いて見つけていただくまでには混み具合なども影響すると思います。
あと複数頒布するとどちらにどの程度興味をもっていただけてそうなのかがわかりません。
来場者数も増えて母数増えたのかなとも思ったのですが、入場者数自体は前回と大差なさそうでした。
前回参加者10340人、今回10260人、運営や出展者込み。
- 20190319 2227 16
- 20190320 2353 18
- 20190322 1530 24
- 20190323 1850 25
- 20190324 1925 26
- 20190325 1904 29
- 20190326 2227 31
- 20190327 2121 34
- 20190328 1819 34
- 20190329 1100 35
- 20190330 0931 36
- 20190331 1038 38
- 20190401 1224 39
- 20190402 2245 42
- 20190403 0853 42
- 20190404 1022 47
- 20190405 2054 48
- 20190406 2139 50
- 20190407 2211 56
- 20190408 1842 57
- 20190409 0826 66
- 20190410 2128 82
- 20190411 2358 96
- 20190412 1357 104
- 20190413 1931 138
- 20190414 0836 185
- 20190414 1400 207
技術書典5の数字はこちら
まとめ
技術書典好き!!!