4月1日(火)
書いてる時点で日付またいでますが、敢えて4月1日の投稿にします。
でも、嘘ではない、ジョークでは済ませない!
●たくさんの企業がエイプリルフールにちなんだ企画を
「au × DeAGOSTINI 10年かけてスマホを組み立てよう」
「イケダハヤトさん Gizmode Japan 編集長になりました」
くまもんがるろ剣のキャストになってたサイトは完全もと戻ってますねつまんねーの…
こういう取組みのまとめは、Gigazineの本気を垣間見ました笑
「エイプリルフールに便乗しているサイトまとめ2014年版」
●Googleの本気度
色んな企業がおふざけなのか、広告という意味では本気なのかよくわらかん中、Googleのやり方は尋常でなく目を見張る物がありました。
・Google日本語入力 〜マジックハンドバージョン〜
過去にはこんなんもあり進化版だそうです。世界の叡智を結集したネタのPDCA笑
・Google日本語入力 〜パタパタバージョン〜(2013年)
・Google日本語入力 〜モールスバージョン〜(2012年)
・Google日本語入力 〜ドラムセットバージョン〜(2010年)
Google Mapでポケモンマスター?
というネタのPDCAを差し置いて、最もネタなのか本気なのかよくわらかないと思ったのがこれです。
・Google では、真のポケモンマスターを募集します。
「優れた人材を求め続けているGoogleが今日、新たな職務とチャレンジを発表します。"ポケモンマスター"です。ポケモンマスターは世界で最も偉大なデジタル探検家であり、彼らの探検に対する情熱が私たちのマップを次の次元に導いてくれるでしょう。『最も能力のある社員を迎え入れることを、Googleは常に重視してきました。(トレッカー、ビデオグラファー、ダイバーなどのGoogle社員を紹介) 今回Googleマップ・チームが作り上げたテクノロジを用いて、我々は世界一のポケモンマスターを見極める厳しい試験を用意しました』(Google Mapsバイスプレジデント、Brian McClendon氏)」
どうですかこれ笑
コンセプト、動画もさることながら、実際Google Mapのいたるところにポケモンがいて、それをモンスターボールでつかまえることができます!
登場するポケモンは150匹+1匹の151匹。
今の世代の名前の知らんやつ←もいっぱいいる中で、敢えて150+1という、なんというか赤緑世代の配慮も粋ですね笑
150匹については複数の場所にいる(たとえば、ピカチュウが秋葉原と東京タワーにいる)のですが、最後の1匹の厄介。
ミュウはゲームの設定通りブラジルにいるのですが、ランダムに動きます。
中出会えません笑
とは言うものの、収集癖のある僕はポケモンマスターになったので、今度Googleに入社します。
●Google Mapsでポケモンマスター!では終わらない。みるみる集まる貴重なデータ
昼休みや通勤時間。血眼でミュウを見つけ出すくらい十分楽しんでしまったわけですが、ああ楽しかった!で終わらせる企画ではない気がします。
これ、めっちゃいいデータとれてません?
特定のアプリに拘束し、その中でめちゃくちゃ検索させる。
これってサービスを分析、改善する上で超大事じゃないですか?
僕の今年のバイブル、『ITビジネスの原理』も引用しつつちょっとだけ考えたいと思います。
●検索するということ
検索するってどういうことでしょうか?
それまではディレクトリ型の、とてもまどろっこしい段階を踏んでいた検索を、
Googleの検索エンジンは、ユーザが知りたがっているものを直接入力するものに変えました。
ユーザの欲しがっている情報を、そのまま言語化させることに成功したのです。
言い方を変えると、ユーザが求めているものは何かを明確にする、
ユーザのインテンション(意図)を先鋭化することができたということです。
このユーザのインテンションは、今回のポケモンチャレンジの場合、
「それっぽい観光地」
「何か有名な場所」
です。
ポケモンチャレンジでポケモンが配置されていたのは何となく「検索する」ことでたどり着ける場所です。
Google社にはポケモンラボがあって数種類のポケモンが一気に捕獲できたり、
シドニー、アメリカ等他国にもあって同様に一気にゲットできました。
なので、チャレンジャーは電気とか水とかポケモンの属性もちょっと
「会社名」
「駅名」
「公園名」
「山の名前」
「川の名前」
とかカテゴリを変えながらひたすら検索を繰り返します。
(別に報償とかないのに時間をどぶに捨てます、捨てました)
更に、粒度にもばらつきが。
日本の地名や場所の場合、日本に始まり、東京、新宿、アルタと細かい範囲まで検索できます。
一方で、エジプト!ピラミッド!…えっと!…えっと…!
ってなりますよね笑
というわけで、有名な場所に関するユーザのインテンションを、ユーザの属性(端末、国籍(地域)、ブラウザ、OS)毎にどの程度のものかデータとして収集できてしまいます。
ポケモンもとりあえず有名な場所にアイコンとして配置されているものの、アイコンに紐づいた緯度・軽度情報とどの粒度の検索でそのポケモンにたどり着いたか、どの程度の人数たどり着いたか統計データとしてランキングも作れます。
●で、集めたデータどう使えるの?
無目的にデータを集めて、後から何か役に立つのでは…?的なアプローチが大した結果を生まないのは
バスワードとしてのビッグデータを貶める悪因です笑
Googleもそんなバカなはずないので、何かしら意図があったものとして
それが何かを考えましょう。
●Google Mapとしての活用
単独でデータ使えるのではないでしょうか。
・それっぽい地名の間違いの幅
・検索の粒度の最大・最小
・同一地名の区別の仕方
これを基に、検索のかかり方を緩くしたり、それっぽいサジェストを出してあげたり、
ユーザが目的地にたどり着くためのサポートを充実させられます。
●データ提供
Googleでもユーザでもない第三者に対してもいいデータでしょう。
・純粋想起※される名前(地名、建物とか)
・特定の場所(緯度・経度の交点)が何で検索されるか
こういうデータって、『るるぶ』とか『じゃらん』とか、観光系の雑誌がどういう呼び方で特定の地名を
指定すれば読者のイメージにひっかかりやすいか、有名そうで意外と
知らない場所ってどこなのかを知るきっかけになると思うんですよね。
楽天トラベルとか宿予約サイトでも、各宿にタグつけて検索に引っかかりやすくするには
具体的にこういうタグが…みたいな提案にもつながりそう。
※純粋想起
こうした何のヒントや手がかりもなく、ブランド名などを思い浮かべることを純粋想起といいますが、
この純粋想起を取ってしまうのが最強なんです。まず頭に思い浮かんだ場所に行く。
だから純粋想起をとったサイトに人は集まるのです。
●ユーザのずる
もちろん、そんなうまいことユーザは動いてくれません。
純粋に思いつくカテゴリや名前で検索をするのもつかの間。
ポケモンチャレンジのスレが立ち始めます笑
で、150匹までのポケモンの居場所は白日の下に晒されるわけです。
僕も自力で見つけたのは101/151です。(厳秘)
特定のユーザがブログに、図鑑に登場するポケモン順に地名を記録。
それで、他のユーザは特定のユーザのブログに記載された地名をひたすら打ち込み、出て来たポケモンを
つかまえていくだけの作業ゲーと化します笑
ミュウはランダムに動くといっても、
「緯度・経度の候補」
「ギアナ高原」
「ブラジル」
「アマゾン川」
等検索候補はTwitterを「ミュウ」で検索すれば出てくるわけで、そこをひたすらさまよえばいいのです。
そしたらいつか出会います。
いつまでも出会えないパターンもあります笑
こういった邪魔?なデータも時間を区切ったり、特定の
規則正しい順番でポケモン捕まえ始めたの省けば精度は上がるでしょう。
サンプルデータの抽出という観点で考えると全部が全部のデータを
使う必要はありません。
ギャクに、検索するにあたってある程度まとめられたものを準備して
ユーザの検索効率を上げてあげることができるという考え方もありです。
実際、一定時間毎にGoogle Map上のApple社、Twitter社等にはポケモン博士が
現れてポケモンの居場所に関するヒントを出していたという情報もあります。
与える情報の粒度の問題ですね。
答えを出してしまって作業化させるか、ヒントを出して自分で
考えてみました感を残すか。
●で、それ考えて自分にとって何か約に立った?
上のは「検索はユーザのインテンションを先鋭化させる」っていう考えが
めちゃくちゃ面白いと思う瞑想です。
単純にユニークな企画だったのかもしれません。
でも、実現可能な推論だったとしたら、それって自分が何かやるときの
手段の1つになります。
・自分のサービスのデータを短期間で爆発的に集めたい
・けど露骨にやりたくない
みたいなときにはキャンペーン動画・サイト作ったりしつつ、
うまいことゲーミフィケーションぶっ込めばいいんです。(ざっくり)
けどとりあえずは、ミュウに朝の電車の中で出会ったのも嬉しかったけど、
この記事を書くことを想像しながらポケモン集めるのもめっちゃ面白かったですよ。
全部集めないと記事書く体裁整わないと思ったのでめっちゃ調べましたよ。
そうやってワクワクする気持ちを形にするのは最高ですね。