技術書典5、無事終了しましたね!関わられたすべてのみなさんお疲れ様でした。
つぎの出展に備えて振り返りたいと思います。
執筆のモチベーションについては宣伝記事に書いたので、今回はこれからに向けての話を中心に書こうと思います。
謝辞
今回は単著やで!と言いつつ、大いに助太刀してくれた2人にまずお礼を言いたいです。
まず前職の同僚@Shuheiktgwさんです。査読でわかりにくい部分を指摘してくれたことで特に2章は大きく構成を見直せました。更にGitHubのリポジトリにもPRをくれ、大きく貢献してくれました。
そして妻です。9月12日時点ではまだ原稿0のようなペースで原稿以外に時間が割けなかったので9/8に「原稿以外のすべてを頼む!!!」と一任(丸投げ)し、締切管理、表紙デザイン、ダウンロードカードデザイン、発注・入稿、当日のチェックリストに基付いたパシリまで何一つ文句も言わずにやってくれました。改めて文字にしてみるとひどい夫や。
それでも、発注してくれた本の開封の儀やイベント当日の売り子を通じて「つぎは書いてみようかな…!」なんて言ってくれるのは心の救いです。ディズニーで打ち上げしてきます。
執筆環境として、TechBoosterさんのTechBooster/ReVIEW-Template、@atsushienoのatsushieno/vscode-language-reviewを大いに活用させていただきました。ありがとうございます!!
フィードバックが欲しい
今回頒布した『AWS Lambda』は技術書典3の『Extensive Xamarin』で担当したXamarin.Macの章と比べ実装に基づく内容になっています。もっと言えばAWSのアカウントがありGitHubからソースコードを落としてくればそのままデプロイできるものです。
それは、書籍を執筆するとは言いつつも自分が実装する手触りが欲しかったのが1つあります。そして、自分が技術を学ぶときは最低限のルール説明を読んだら掲載したサンプル+αの粒度のコードが読みたいと思うからです。
説明しないと伝わらないソースコードなら書き方がよくないかもしれないし、どうしても必要ならコードコメントでよいのではないかと思います。
けどそれならGitHubにしっかりREADMEを書いて公開して終わりになるし、書籍にする意義が見出せません。結局、GitHubと技術書の間みたいな構成の本になりました。
幸い印刷していた分は売り切れ、ダウンロードカードも購入いただき、BOOTHで販売している分も着実に売上を伸ばしています。
紙本は完売しましたありがとうございます!🎉🎉🎉
まだダウンロードカード(PDF、ePub、mobi)は販売してますのでお立ち寄りださい♪ https://t.co/b0C9NHAl32— かえる氏の闘争 (@toshi0607) 2018年10月8日
つまり、売れ残った紙本に縛られず思い切って増補改訂ができ、ダウンロードカードのURLを通じて紙本を買ってくださった方にも更新情報をお伝えできる状況です。
そこで、フィードバックをくださる方にダウンロード版(PDF、ePub、MOBI)を差し上げたいと思っています。ぜひ@toshi0607までDMをください。もちろん購入いただく分は止めません。それはそれでとても嬉しいです。
- 本としてこの形式がありと思うか?
- ソースコードはわかりやすいか、どうすればわかりやすくなるか?
- 構成として過不足はあるか?
- ユースケースから自分でLambdaを利用したアーキテクチャを検討するイメージはわくか?
- もしあまり触ったことがなければ触りたくなるか?何が辛そうか?
このあたりの感想がほしいです。
僕が欲しかったのは売上ではなく自分の技術力を高めるための言葉だったことに気がつきました。
お金は社が十分供給してくれます。
増補改訂
他の記事でちょっと書いたのですが、目次を考えている段階ではLambdaを活用する上で組み合わせそうな技術要素をもっと盛り込む予定でした。
- 認証・認可(4章、CognitoとかAutn0とか使う)
- サーバーレスSPA(4章、Vue.js)
- Lambda上でヘッドレスブラウザ使うユースケース(途中まで実装してた)
- GitHubアサインのSlack通知
- AWS Serverless Application Repository
- Kinesisを使うユースケース
- DLQの設定
- Alexaスキル系
- GraphQL(AppSync)
- SQS(FIFOキュー)のユースケース
- CQRS(とても実装したかった)
しかし、9月12日の午前段階で3目のユースケースの実装が一通り終わったような状況だったので見送りました。
4章関連とCQRSはやって章も足したい。自分が買ったPDFの技術書の章、気付いたら増えてるとテンション上がりませんか?上がらなくても大丈夫です。
ただ、仕事ではAWSに触れなくなったのでいい感じに共存したいなぁとは思っています。
AppSyncもFargateも触りたい気持ちはあります。
けど、Serverless Conf Tokyoで@marcy_teruiさんのセッションを聞いて、プロダクトそのもの以外の技術系アウトプットの理想形はこういうのだと感じました。
実運用に裏打ちされた教訓が他には無い独特かつ研ぎ澄まされた視点で語られる40分はただただ感動ものでした。
季節性のあるいい感じのアウトプットイベントに一生懸命向き合うこと自体はもちろん価値があるけれど、それが自分が向き合うべき課題の解決に関連するものであれば尚更素晴らしいということです。
逆に関連ない方がよい結果になるかもしれないけれど、やってみないことにはわからないやってみよう。
数字の整理
売上
- 本 + ダウンロードカード(PDF、ePub、MOBI): 1000円 × 100部 = 100,000円(14時完売)
- ダウンロードカード: 1000円 × 24枚 = 24,000円
- BOOTH販売(PDF、ePub。MOBIは希望者に送付、技術書典終了日23時頃オープン): 1000円 × 22 = 22,000円
原価
- 紙本印刷費(日光企画さん): 30760円
- ダウンロードカード印刷費(プリスタさん): 940円
- 技術書典参加費: 7,000円
- ダイソーで小物(ホワイトボード、テーブルクロス、見本誌台など): 1,000円
- 人の力
被チェック数
技術書典当日(10/8)最高で127、そこから減って最終的に123。
- 10/1: 38
- 10/3: 51
- 10/4: 57
- 10/6: 73
- 10/7: 98
- 10/8 8:00: 116
何が原因で売れる・売れないが決まるかよくわかりません。
僕は10/1の夜入稿したので、結果的に完売は嬉しかったものの100部刷るのすらだいぶこわかったです。
そのためBOOTH販売に本来紙で買ってくださる方が流れて欲しくなかったので技術書典終了後に開始しました。
ただ言えるのは技術書典で自分のブースに来てくださったお客さんを見ているとやっぱり紙の本が欲しそう。
そしてBOOTHで買ってくださる層(住んでる地域とか紙・電子書籍のスタンスとか)と違ってそう。
まとめるとやっぱりよくわかりません。テーマやサークルの配置によっても変わりそう。
いろいろと考え方はあると思いますが、僕は紙本を余裕をもって売り切ってスッキリした気持ちでつぎの技術書典を目指したいです。執筆やその根底にある技術力向上にフォーカスしたいなぁと思いました。かと言って当日のダウンロードカード販売とBOOTH販売だけ行って紙本をもっていかないのも嫌です。
技術書典は楽しくてしょうがないけれど、技術書典でアウトプットすること自体は自分にとっての目的ではありません。
これからも自分なりのスタンスで向き合っていきたいなぁと思いました。